2004年 10月 08日
Manhattan |
遠くにセントラルパークの緑や摩天楼が見え,その上に雲ひとつ無い青空が広がる。これは私のクラスから見える贅沢な風景だ。こうしてマンハッタンらしい風景を眺めるたび,すでにニューヨークに来て8ヶ月半になる私だが,「うわあ,ニューヨークにいるんだよな~,私!」と,いまだにドキドキしてしまう。
今のクラスは今期通してのテーマがある。それはズバリ,「マンハッタン」。リーディングにおいてもライティングにおいても,とにかく「マンハッタン」がトピックなのだ。苦しい勉強の中での唯一の救いがこのトピックである。移民の歴史,奴隷制度,街の退廃と再生・・・英語だけでなく,興味深いエピソードを知ることができる。ほら,小学校の社会科の授業であったよね,「自分の街を知ろう!」というテーマで,工場や商店街を見学したり歴史や地理を勉強するという,あれあれ,あんな感じ!その「自分の街」が今,マンハッタンなのである。なんとワクワクすることか!
今日とても嬉しい事があった。リーディングの時間に教材として使用している本の作者が我がクラスにやって来たのだ!彼は人種差別が根強く残る1960年前後に,白人でありながらアフリカンアメリカンやプエルトリカンのひしめくイーストハーレムで少年時代を過ごしており,その様子を本の中で書きつつ,人種差別の不条理を訴えている。マリー先生が,我がクラスに来てくれないかと,超多忙な彼にイチかバチかでメールを送ったら,彼は快諾してくれたのだ。
私がもし日本でニューヨークが舞台の本を読んだら,そのストーリーが事実であっても,どこか遠い世界の非現実的なことのように思えただろう。でも私は今その遠い世界のはずのニューヨークにいる。本の中に出てくる場所,いろいろな歴史的事件があった場所は,まさに私の生活している街なのだ。私たちは予定の時間を随分オーバーしながら,彼とイーストハーレムやマンハッタンについて語り合った。こうしてフレンドリーに作者と話せるのもニューヨークならではの特典!?
先週は授業の一環でハドソンリバーからフェリーに乗って,マンハッタンを一周しながら授業に出てきた場所をなぞった。旅で見た時のマンハッタンとは違う印象があった。私の夢はいつの間にか現実になり,この街もある意味「特別」でなくなってきている。が,それに代わって別な思い入れが生まれている。「馴染み」や「情」のようなもの・・・
と,感傷に浸るのもつかの間,フェリーを降りた途端,マンハッタンツアーのエッセイの課題を言い渡され,現実に引き戻された(笑)。
この他,時代をよく映しているものとしてギャング・オブ・ニューヨーク,ウエストサイド・ストーリー,ゴッドファーザーなどの映画の話をしたり,ニューヨークの代表的なアーティストの作品を各自選んでプレゼンテーションしたり,と楽しい要素はたくさんある。どうせ勉強するなら自分の好きな街がいいね。そうじゃなきゃくじけるよ(笑)。
そして,この街を知っていくとともに,いつも頭に浮かぶのが,自分の生まれた街や暮らした街。10代,20代の頃は街には興味は無かったけど,いつか帰ったときに,ゆっくり歴史のページを開いてみたい。今,自分の街のことをたくさん知って愛着が湧いていくように。
※写真はセントラルパークから望むマンハッタンのビル群。
今のクラスは今期通してのテーマがある。それはズバリ,「マンハッタン」。リーディングにおいてもライティングにおいても,とにかく「マンハッタン」がトピックなのだ。苦しい勉強の中での唯一の救いがこのトピックである。移民の歴史,奴隷制度,街の退廃と再生・・・英語だけでなく,興味深いエピソードを知ることができる。ほら,小学校の社会科の授業であったよね,「自分の街を知ろう!」というテーマで,工場や商店街を見学したり歴史や地理を勉強するという,あれあれ,あんな感じ!その「自分の街」が今,マンハッタンなのである。なんとワクワクすることか!
今日とても嬉しい事があった。リーディングの時間に教材として使用している本の作者が我がクラスにやって来たのだ!彼は人種差別が根強く残る1960年前後に,白人でありながらアフリカンアメリカンやプエルトリカンのひしめくイーストハーレムで少年時代を過ごしており,その様子を本の中で書きつつ,人種差別の不条理を訴えている。マリー先生が,我がクラスに来てくれないかと,超多忙な彼にイチかバチかでメールを送ったら,彼は快諾してくれたのだ。
私がもし日本でニューヨークが舞台の本を読んだら,そのストーリーが事実であっても,どこか遠い世界の非現実的なことのように思えただろう。でも私は今その遠い世界のはずのニューヨークにいる。本の中に出てくる場所,いろいろな歴史的事件があった場所は,まさに私の生活している街なのだ。私たちは予定の時間を随分オーバーしながら,彼とイーストハーレムやマンハッタンについて語り合った。こうしてフレンドリーに作者と話せるのもニューヨークならではの特典!?
先週は授業の一環でハドソンリバーからフェリーに乗って,マンハッタンを一周しながら授業に出てきた場所をなぞった。旅で見た時のマンハッタンとは違う印象があった。私の夢はいつの間にか現実になり,この街もある意味「特別」でなくなってきている。が,それに代わって別な思い入れが生まれている。「馴染み」や「情」のようなもの・・・
と,感傷に浸るのもつかの間,フェリーを降りた途端,マンハッタンツアーのエッセイの課題を言い渡され,現実に引き戻された(笑)。
この他,時代をよく映しているものとしてギャング・オブ・ニューヨーク,ウエストサイド・ストーリー,ゴッドファーザーなどの映画の話をしたり,ニューヨークの代表的なアーティストの作品を各自選んでプレゼンテーションしたり,と楽しい要素はたくさんある。どうせ勉強するなら自分の好きな街がいいね。そうじゃなきゃくじけるよ(笑)。
そして,この街を知っていくとともに,いつも頭に浮かぶのが,自分の生まれた街や暮らした街。10代,20代の頃は街には興味は無かったけど,いつか帰ったときに,ゆっくり歴史のページを開いてみたい。今,自分の街のことをたくさん知って愛着が湧いていくように。
※写真はセントラルパークから望むマンハッタンのビル群。
by gogo_sally_ny
| 2004-10-08 05:44
| NY・アメリカ・異文化