2004年 08月 20日
犬の思い出 |
元ルームメイト・エイミーから連絡があり,私たちのホストマザーが飼っていた犬・ミッキーが,老衰で永遠の眠りについたと知らされた。彼は私たちがいた頃からすでに視力を失っていて病気がちで,眠っていることが多かった。
私は犬が大好き。就職してからは飼うことができなくなったが,以前は実家で飼っていた。今は世の中が何かとこうるさくなってできなくなったが,よく放し飼いにしていた。田舎なので育て方はいたってワイルド,ドッグフードなんてやらず,いわゆる「味噌汁ぶっかけご飯」に骨付き肉を時々入れてやっていた。
私が4歳くらいの頃,「クロ」という犬を飼っていた。ある日ワイルドに育てすぎたのか,近所の鶏に危害を加えたため(要は食べちゃったのだ),父は責任を取ってクロを保健所に連れていった。いつのまにかいなくなった「クロ」,私はまだ何が起きたか理解できなかった。
次に飼ったのが「コロ」。放しておくと2,3日返ってこなかった。朝,「くうーんくうーん」と鼻を鳴らして帰宅を知らせるコロ,玄関を開けると田んぼで遊んで「どろんこハリー」さながらに真っ黒になっているコロが,悪びれる様子もなく,舌を出してしっぽをぶんぶん振って,「腹へった!飯くれ!」って顔で待っている。豚の骨をやると,よくこっそり隠しやがっていた。しかし,それで隠したつもりか?骨の付近でこっちをチラっと見ながらうろうろしているからありかはバレバレである。頭悪いがどーにも憎めないヤツであった。
コロが病気で死んだあと,しばらく飼う気になれなかったが,ある日母が知人からもらってきたのが「セン太」。星野仙一ファンの母がつけた,犬にとってはどーでもいい名前だ。セン太は弱虫でよく吠えた。ある日,あまりに吠えるので表に出たら酔っ払って帰宅した父だった。主人も判別できないのか?いや,酔っ払いを不審者とみなした好判断か?よく吠える代わりに父の良き話相手だったかもしれない。母・姉・私の女に囲まれ,しばしば言いくるめられていた父は,酔いながら,「俺の話を聞いてくれるのはお前だけだ。」とセン太に男の友情を見出していたっけ。
ニューヨークでは犬を連れている人を多く見かける。わざわざ散歩のために人を雇う人もいる。マンハッタンで見かける犬たちはブランドものの首輪をつけられ,洗練されたご主人たちと同じく,スタイリッシュでスマートな印象を受ける。彼らを「かっこいいな」と感じつつも,私は自分が飼っていたアホでワイルドでデカくてこきたない,でも憎めなくて愛着の湧く犬をどことなく探している。自分と似ているものを探しているのかもしれない。
今頃ミッキーは天国に着いたかな?天国に国境がないのなら,きっとクロやコロやセン太とも会えるだろうな。(ああ,でも我が家の犬どもは英語が話せない。)ミッキーよ,そちらの世界で皆で楽しく過ごしておくれ!
私は犬が大好き。就職してからは飼うことができなくなったが,以前は実家で飼っていた。今は世の中が何かとこうるさくなってできなくなったが,よく放し飼いにしていた。田舎なので育て方はいたってワイルド,ドッグフードなんてやらず,いわゆる「味噌汁ぶっかけご飯」に骨付き肉を時々入れてやっていた。
私が4歳くらいの頃,「クロ」という犬を飼っていた。ある日ワイルドに育てすぎたのか,近所の鶏に危害を加えたため(要は食べちゃったのだ),父は責任を取ってクロを保健所に連れていった。いつのまにかいなくなった「クロ」,私はまだ何が起きたか理解できなかった。
次に飼ったのが「コロ」。放しておくと2,3日返ってこなかった。朝,「くうーんくうーん」と鼻を鳴らして帰宅を知らせるコロ,玄関を開けると田んぼで遊んで「どろんこハリー」さながらに真っ黒になっているコロが,悪びれる様子もなく,舌を出してしっぽをぶんぶん振って,「腹へった!飯くれ!」って顔で待っている。豚の骨をやると,よくこっそり隠しやがっていた。しかし,それで隠したつもりか?骨の付近でこっちをチラっと見ながらうろうろしているからありかはバレバレである。頭悪いがどーにも憎めないヤツであった。
コロが病気で死んだあと,しばらく飼う気になれなかったが,ある日母が知人からもらってきたのが「セン太」。星野仙一ファンの母がつけた,犬にとってはどーでもいい名前だ。セン太は弱虫でよく吠えた。ある日,あまりに吠えるので表に出たら酔っ払って帰宅した父だった。主人も判別できないのか?いや,酔っ払いを不審者とみなした好判断か?よく吠える代わりに父の良き話相手だったかもしれない。母・姉・私の女に囲まれ,しばしば言いくるめられていた父は,酔いながら,「俺の話を聞いてくれるのはお前だけだ。」とセン太に男の友情を見出していたっけ。
ニューヨークでは犬を連れている人を多く見かける。わざわざ散歩のために人を雇う人もいる。マンハッタンで見かける犬たちはブランドものの首輪をつけられ,洗練されたご主人たちと同じく,スタイリッシュでスマートな印象を受ける。彼らを「かっこいいな」と感じつつも,私は自分が飼っていたアホでワイルドでデカくてこきたない,でも憎めなくて愛着の湧く犬をどことなく探している。自分と似ているものを探しているのかもしれない。
今頃ミッキーは天国に着いたかな?天国に国境がないのなら,きっとクロやコロやセン太とも会えるだろうな。(ああ,でも我が家の犬どもは英語が話せない。)ミッキーよ,そちらの世界で皆で楽しく過ごしておくれ!
by gogo_sally_ny
| 2004-08-20 07:20
| Feelings